民法
契約以外の債権発生原因(不法行為・過失相殺) 重要度A
幼児甲(4歳)が母親乙の監視を離れた瞬間に車道へ走り出し、丙が運転する制限速度超過の車両に轢かれて死亡したという事案において、丙が甲に対して支払うべき損害賠償の額を算定する際に、甲自身の過失を斟酌して過失相殺を行うためには、甲に責任能力が備わっていることが要件となるため、本件においては甲の過失を考慮することはできない。
答え:×(誤り)
解説
最大判昭39.6.24は、民法722条2項に基づいて被害者の過失を考慮するためには、被害者である未成年者に事理を弁識できる程度の知能が備わっていれば十分であり、自らの行為について責任を弁識する知能(すなわち責任能力)まで備えている必要はない、と判示している。よって、Aの過失を斟酌して過失相殺を行うにはA本人に責任能力が備わっていなければならないとする部分は、誤りである。 民法722条2項 / 最大判昭39.6.24 / H27-34-1 / R3-34-3