民法 契約以外の債権発生原因(不当利得) 重要度B

甲は、乙に対して未払いの賃料は存在しないことを認識していたが、乙から賃料の不払いを理由とする賃貸建物明渡請求訴訟を提起された際の防禦方法として支払いを行うものである旨を特に表示したうえで、乙に対して弁済をした。この場合、甲は、乙に対し、不当利得を理由として、給付した弁済額の返還を請求することができる。

答え:○(正しい)
解説
居住している家屋について賃料を支払う義務を負わない者(A)が、その家屋の所有者(B)から賃料の支払を催告され、本来支払う筋合いではないものの、賃料不払等にかこつけて家屋明渡訴訟を提起された場合の防禦の手段として、支払う旨につき特に留保の表示をしたうえで請求額を支払ったなど、判示の事実関係のような事情の下では、債務が存在しないことを知って弁済したのもやむを得ないといえる客観的事情が認められるから、民法705条の適用は及ばない(最判昭35.5.6)。給付が任意の弁済であることが要件とされるからである。よって、Aは、不当利得の原則に従って(703条)、弁済した額の返還を求めることができる。
民法703条 / 民法705条 / 最判昭35.5.6 / H22-33-ア
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