民法
契約総論/申込みと承諾・意思表示の到達 重要度B
甲は、乙から中古バイクを購入する交渉を進め、乙に対し、承諾の意思表示について「10月末日まで」と期間を定めたうえで、書面を郵送して購入の申込みの意思表示をした。これに対し乙からの承諾の通知は10月27日に発送され、10月末日までに甲の住居に到着したものの、甲が外出中であったため、同居する甲の母親がそれを受領して棚の中に保管したまま、その旨を甲に伝え忘れた。甲がその通知の存在に気付いたのは11月18日であったとして、甲が乙はバイクを売る気がないものと諦め、すでに別のバイクを購入していた場合であっても、甲乙間の売買契約は成立する。
答え:○(正しい)
解説
承諾の通知が記された書面を同居する親族が受領した場合であっても、意思表示の到達としての効力が否定されることはない。隔地者間における意思表示は、原則として相手方に到達した時点で効力を生じるものとされており(民法97条1項)、Aが不在のために本人がBの承諾の意思表示を直接受領していなかったとしても、同居の親族がこれを受け取っているのであれば、社会通念に照らして了知しうべき客観的状態が認められる以上(大判明45.3.13、最判昭43.12.17)、承諾の意思表示は効力を有することとなる。したがって、申込みと承諾の合致が認められる以上、契約は成立するに至る。 民法97条1項 / 大判明45.3.13 / 最判昭43.12.17 / H19-33-オ