民法
債権総論・詐害行為取消権 重要度B
債務超過の状態にある甲は、乙に対して金銭債務を負担している。甲は、乙に対する金銭債務を負担する前に、丙に対して有していた貸金債権を丁へ譲渡していた。その後、甲は、乙に対する金銭債務を負担した後になって、確定日付のある証書をもって丙に当該債権譲渡の通知を行った。この場合において、丁が甲の債務超過の事実につき悪意であったときは、乙は、この債権譲渡の通知について詐害行為取消権を行使してこれを取り消すことができる。
答え:×(誤り)
解説
判例(最判平10.6.12)によれば、債務者(A)が第三者(C)に対して有する債権を譲り渡したケースにおいて、その債権譲渡そのものが詐害行為に当たらない場合には、債務者(A)が行った確定日付ある債権譲渡の通知は、詐害行為取消権の対象とはならないとされる。よって、AがDに対する債務超過の状況をDが知っていたとしても、Bは当該債権譲渡の通知を詐害行為として取り消すことはできない。 最判平10.6.12 / オリジナル