民法
担保物権(法定地上権) 重要度A
甲が自己の所有する土地と建物について共同抵当権を設定したところ、建物が滅失したため、甲は新たに建物を再築した。その後、土地に設定された抵当権が実行され、当該土地は買受人乙が取得することとなった。かかる場合において、再築の時点における土地の抵当権者が、再築された建物について土地の抵当権と同順位の共同抵当権の設定を受けたといった事情が存しない限り、再築建物のために法定地上権は成立しない。
答え:○(正しい)
解説
本肢のケースでは、法定地上権は成立しない。土地および地上建物について所有者が共同抵当権を設定し、その後に当該建物が取り壊されて土地上に新たな建物が建てられた場合、新建物の所有者が土地所有者と同一であり、かつ、新建物の建築時点における土地の抵当権者が当該新建物について土地の抵当権と同順位の共同抵当権の設定を受けたといった特段の事情が認められない限り、新建物のために法定地上権は成立しない(最判平9.2.14)。なぜならば、土地と建物に共同抵当が設定された場合、抵当権者としては、建物が取り壊されたときには土地を法定地上権の負担のない更地として評価しようとするのが合理的意思と解されるからである。 民法388条 / 最判平9.2.14 / H23-30-4