民法
担保物権(先取特権・物上代位) 重要度C
甲は自己所有のα機械を乙へ売却して引き渡したが、乙からの代金支払を受けていない。乙はその後、丙へα機械を転売して引き渡したものの、丙はまだ代金を支払っていない。この状況下で、乙の一般債権者が乙の丙に対する代金債権を差し押さえた。かかる場合に、甲が先取特権に基づき当該代金債権を差し押さえたときは、甲は物上代位権を行使することができる。
答え:○(正しい)
解説
最判昭60.7.19は、先取特権者(A)が物上代位権を行使する対象となる債権(BのCに対する代金債権)について、一般債権者が差押え又は仮差押えの執行を行ったにとどまる場合には、その後に先取特権者が当該債権に物上代位権を行使することは妨げられない、と判示している。すなわち、BのCに対する転売代金をめぐり、「Aの動産売買の先取特権に基づく物上代位による差押え」と「Bの債権者(一般債権者)による差押え」との利益調整において、Aを優先する立場をとったものである。よって、Aは物上代位権を行使することができる。 最判昭60.7.19 / オリジナル