民法
物権/共有 重要度A
Xが許可なく甲、乙および丙の共有に属する本件土地の上に建物を建築して当該土地を占有使用しているとき、甲は、Xに対して、単独で建物の収去および土地の明渡しを請求するとともに、土地占拠によって生じた損害の全額についても賠償を求めることができる。
答え:×(誤り)
解説
判例(大判大7.4.19)によれば、共有物を不法に占拠する第三者に対し、共有者が持分権を根拠として単独で妨害排除請求を行うことは、保存行為(民法252条5項)に当たるものとして認められている。ただし、判例(最判昭41.3.3、最判昭51.9.7)は、不法行為に基づく損害賠償請求についても共有者が単独で行えるとしながらも、損害賠償請求権は持分の割合に従って各共有者に帰属するため、共有者の1人が請求しうる損害賠償の額は自己の持分割合に対応する額にとどまり、損害全額の賠償までは求められないとしている。 民法252条5項 / 大判大7.4.19 / 最判昭41.3.3 / 最判昭51.9.7 / H28-29-ア