民法 物権総論(取得時効と登記) 重要度A

ある土地を時効によって取得した占有者が、取得時効完成後にその土地の譲渡を受けて所有権移転登記を備えた者に対抗するには、原則として登記を要するが、当該譲受人が背信的悪意者と評価される場合には登記なくして時効取得を主張しうる。もっとも、譲受人を背信的悪意者と認めるためには、その譲渡を受けた当時、占有者において取得時効の各要件が満たされている事実を当該譲受人が認識していたことが必要である。

答え:×(誤り)
解説
時効取得した不動産につき、取得時効完成後に第三者が当該不動産の譲渡を受けて所有権移転登記を備えた場合に、時効取得者が長年にわたって当該不動産を占有している事実を知っており、時効取得者の登記の欠缺を主張することが信義則に反すると認められる事情があるときは、その第三者は背信的悪意者に該当し、登記がなくても所有権の取得を対抗することができる(最判平18.1.17)。取得時効が成立するか否かは、その要件を満たしているかどうかを容易には認識・判断できないものであることに照らせば、第三者が時効取得者について取得時効の成立要件のすべてを具体的に認識していないとしても、背信的悪意者と認められる場合があり得る。
最判平18.1.17 / H25-28-5
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