民法
物権/不動産物権変動 重要度A
乙の所有する本件土地について乙が丙に売却した後、乙がさらに本件土地を背信的悪意者である丁に売却し、加えて丁がこれを悪意者である戊に転売した場合、第一買主である丙は、背信的悪意者丁からの転得者にあたる戊に対し、登記を備えていなくても本件土地の所有権取得を主張することができる。
答え:×(誤り)
解説
判例は、背信的悪意者について、登記の欠缺を主張する正当な利益を持たない者であるから民法177条の「第三者」には該当しないと判示している(最判昭43.8.2)。ただし、背信的悪意者からさらに譲り受けた者の扱いについては、第2の買主Cが背信的悪意者に該当する場合であっても、転得者Dその人が第1の買主Bとの関係で背信的悪意者と評価されない限り、Dは当該不動産の取得を第1の買主に対抗することが認められる(最判平8.10.29)。よって、Dが背信的悪意者と評価される場合でない限り、登記を備えていないBは、当該不動産の取得をDに対抗することができない。 民法177条 / 最判昭43.8.2 / 最判平8.10.29 / H17-25-2 / 記H15-40 / 記R2-46