民法
総則・無権代理 重要度A
乙の父である甲が甲に無断で甲の代理人と名乗り、丙に対して甲所有の建物を売却した。その後、甲が死亡し乙が相続した場合、乙は本人の地位に基づき当該売買契約の追認を拒むことができるものの、無権代理人としての責任を免れることはできない。
答え:○(正しい)
解説
判例によれば、本人が無権代理人を相続したケースにおいて、無権代理行為は相続によって当然に有効となるわけではないとされる(最判昭37.4.20)。もっとも、本人は無権代理人の負っていた債務についても相続することになるため、無権代理行為につき追認を拒絶しうる立場にあったことを根拠として、無権代理人の責任から免れることはできないとされている(最判昭48.7.3)。よって、無権代理人Bが死亡し本人Aが相続した場合、Aは本人としての地位に基づき本件売買契約の追認を拒むことは可能であるが、無権代理人の責任を逃れることはできない。 最判昭和37.4.20 / 最判昭和48.7.3 / H28-28-4 / H30-29-イ