民法 総則・錯誤 重要度B

協議離婚に伴う財産分与として甲が自己所有の土地を乙に譲渡したところ、実際には分与者たる甲に課税されるにもかかわらず、当事者双方ともに課税の負担は乙のみが負担するものと理解しており、かつ甲においては課税負担の有無を重要な事項として位置づけ、自らに課税が生じないことを前提とする旨を黙示的に表示していたと認められる場合には、当該財産分与契約について錯誤を主張することが許される。

答え:○(正しい)
解説
最判平1.9.14は次のように判示している。協議離婚にあたり夫が所有する不動産の全部を妻に譲り渡すという財産分与契約を結び、その後に夫へ課税されることになるにもかかわらず、夫婦双方とも課税の負担はもっぱら妻が引き受けるものと理解しており、かつ夫が課税負担の有無を重く受け止め、自己には課税が及ばないことを前提としていたといった事情がある場合には、他に特段の事情のない限り、課税負担に関する夫の錯誤の動機は、妻に対して黙示的に示され意思表示の内容を構成するに至ったものと解すべきである、としている。
民法95条 / 最判平1.9.14 / H29-28-5
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