行政書士試験に出る民法改正のポイント|再婚禁止期間廃止・嫡出推定・所有者不明土地
行政書士試験で押さえるべき民法改正
民法は近年、家族法・物権法の両面で重要な改正が相次いでいます。行政書士試験では改正点が問われやすいため、施行日と内容をセットで押さえておきましょう。
家族法の改正(令和6年4月1日施行)
再婚禁止期間の廃止
従来、女性には離婚等の日から一定期間の再婚禁止期間が定められていましたが、令和6年4月1日施行の改正により再婚禁止期間は廃止されました。父性推定の重複を避ける必要性が、後述の嫡出推定の見直しによって解消されたことが背景です。
嫡出推定の見直し
離婚後300日以内に生まれた子でも、母が前夫以外の者と再婚した後に生まれた場合は、現在の夫の子と推定される仕組みが導入されました。これにより、いわゆる「無戸籍児」問題への対応が図られています。
嫡出否認権の拡大・出訴期間の延長
従来は夫のみに認められていた嫡出否認権が、子および母にも拡大されました。あわせて出訴期間も原則1年から3年へ延長されています(起算点は立場により異なります)。
所有者不明土地対策の改正(令和5年4月1日施行)
所有者不明土地問題に対応するため、物権・相続分野で次の改正が行われました。
- 隣地使用権(209条):境界調査や枝の切除などのため、一定の場合に隣地を使用できることが明確化されました。
- 共有物の管理・変更(262条の2など):所在不明の共有者がいても、裁判所の関与により共有物の管理・変更を進めやすくなりました。
- 遺産分割の時的制限(904条の3):相続開始から10年を経過すると、原則として具体的相続分ではなく法定相続分等により遺産分割が行われます。
さらに、いらなくなった相続土地を国に引き取ってもらえる相続土地国庫帰属法も施行され、相続登記の義務化とあわせて「土地を手放す制度」が整いました。施行日と条文番号は出題されやすいので正確に覚えておきましょう。